膝頭が足首より前にくると危険なわけは?

前屈みになって階段を昇っているときの姿勢がいい例となります。平地で歩いている場合、着地時の膝頭と上半身は、両者共に足先より後方にあります。
しかし、昇り階段の着地では膝頭と上半身は足先より前にあります。そのため、階段を上るときは平地歩行とは異なる負担が膝に加わります。

これが、ヨガにおいて膝が足首より前にこないようにしなくてはいけない理由です。
大腿骨が推進力によって前方に移動すると、膝蓋骨(膝の骨)の裏面は強い衝撃を受けて前方に押しやられると共に、膝の靭帯も前方向に引きのばされ、大きな負担となります。

脚力を強くすれば、階段を上る際も前屈みの姿勢になることがないため上半身の加重分が小さくなります。同様、ヨガでも脚が強くなると、膝を前に押し出さずにポーズがとれるため、膝にも不必要な負担がかからなくなります。いきなり膝を大きく曲げるポーズは、脚力が十分でないだけに余計に危険です。最初は少しの角度で始め、だんだん脚を強くしていきましょう。
2008.09.30 Tuesday 09:28 | シニア・ヨガ | - | -

階段を上るとき、前屈みになっていませんか

 階段を上るとき、若い人は上体をまっすぐにして足早に昇っているのに対し、中高年になると身体を前屈みにしてゆっくりと昇っている人の方が多くなります。

これは、腿を上に引き上げようとする力が衰えているからなのですが、前屈みになり股関節に角度をつけることで、大殿筋(お尻の大きな筋肉)をうまく使うことができ、足の力の衰えをカバーできるからなのです。つまり、坂道や階段ののぼりで、身体を深くかがめるのは、お尻の大きな筋肉の力を上手に発揮させ、強い筋力を生み、脚力不足を補おうとしている無意識の動作なのです。

身体をかがめないと昇ることができないということは、脚が弱くなっていることを示す赤信号なのです。
2008.09.30 Tuesday 09:18 | シニア・ヨガ | - | -

中高年の運動への再挑戦の前に:膝の内側は準備できていますか

 中高年の方々が、運動不足解消にいきなりジョギングやランニングを始め、膝を痛めることが多いのは、膝の内側の筋肉の衰えによる、腿の筋肉とのアンバランスによることが多いのです。(膝の骨と、ももの骨が擦れ合い、膝の障害となって現れます)

メタボ対策としていきなり走り始めるのは危険です。中高年になってから膝を悪く痛めてしまうと最悪の場合は脚力不足で寝たきりになる危険性もあります。
ですから、運動を始める前にまずはゆっくり、膝の内側の筋肉を鍛えましょう。
膝の内側の筋肉が萎縮しているのは、膝をまっすぐに伸ばしたときに内側に深いシワが現れているかどうかでチェックできます。
日常生活で使われる筋肉群は、必然的に下肢の外側の筋肉となります。したがって、意図的に使わない限り、下肢の内側の筋肉は加齢による衰えの影響を顕著に受けます。

ヨガでは、身体の中心線を意識して四肢を動かします。それによって自然に安全に膝の内側の筋肉の強化を行ないます。
2008.09.30 Tuesday 09:06 | シニア・ヨガ | - | -

お尻がしぼむと前屈みに

 年を取ると身体全体の筋肉が少なくなってきますが、とりわけ大殿筋(お尻のお肉)はもともと大きい筋肉だけに、衰えが目立ちます。
お尻のお肉の発達が悪いと、背筋を伸ばした状態で歩くことが困難となります。殿筋群が衰え始めると、自然と前屈みの姿勢になるからです。
しかし、残念なことにウォーキングやジョギングだけでは(ランニング以上のスピードで走らなければ)殿筋群を発達させるだけの運動量を得ることが困難です。

大きいお尻は健康のしるし。いつまでも背筋を伸ばして歩けるよう、ヨガでたくさん動かしましょう。
スパイナルバランス(四つんばいになって、片脚を腰と並行の高さまであげる)、ブリッジ(仰向けになって膝を立て、ゆっくり腰を天井に向かってあげていく)などがおすすめです。


2008.09.30 Tuesday 08:55 | シニア・ヨガ | - | -

肩の柔らかさのチェック

 ストラップあるいはタオルを持って、腕を前から後ろにぐるりと回す。肩関節が柔らかいほど、タオルを握る間隔は狭くなります。無理せず、広い間隔から試してみましょう。
2008.09.30 Tuesday 08:54 | シニア・ヨガ | - | -

ヨガとメタボリック:肩甲骨が決めて

メタボ対策に、ジョギングやウォーキングが推奨されているにもかかわらず、「肩甲骨」の動かし方がうまくいかないと、ジョギングもウォーキングもすぐつらく感じられてしまい、数日しか続かないという結果に陥ってしまいます。
肩甲骨とは背中の左右にある、逆三角形の骨のことです。この周辺の筋肉は、他の部分の筋肉と異なり、細かい深部の筋肉で支えられ、こりを感じるセンサーとなる靭帯や腱がないので、凝り固まって動きが悪くなっても自覚症状がでるのに時間がかかります。そのため、いつの間にか凝っている、という感覚が起こりやすいのです。また、デスクワークや車の運転の多い現代生活では腕を前に出す姿勢に偏りやすいのです。

この肩甲骨がスムースに動かないことが、歩いたり走ったりするときのフォームの崩れにつながりやすく、競技に限らず日常生活でも不具合を感じたりすることさえあります。

では、どのようにしたら肩甲骨をほぐし滑らかな動きを取り戻すことができるのでしょうか。まず、歩いたり走ったりするときの意識として腕を前に降り出すのではなく、後ろに引くように意識するといいでしょう。これは肩甲骨だけではなく、骨盤にもいい影響を与えるので、自然とフォーム全体が美しくなる効果があります。

一方で、Yoga Fit ® のウォーミングアップ・メニューである ムーン・フラワーという動きは、肩甲骨を引き寄せる動きと、脚のスクワットと呼吸を連動させた手軽なエクササイズです。脚を四股を踏む歩幅に開き、背筋を伸ばし、息を吸いながら手のひらを正面を向け 両腕をまっすぐに挙げます。息を吐きながら腰を垂直に下ろし(スクワット)一方ひじをゆっくり曲げながら下ろし、肩甲骨を中央に寄せていくことを意識します。気をつけるのは、腕を身体の真横の位置で動かすこと。肘が前に来てしまうと肩甲骨が動かないばかりか、胸も狭まってしまいます。胸を開くこと、肘を後ろに下げることで肩甲骨周辺の筋肉がよくほぐれます。また、スクワットのときは腰は真すぐ下に下ろします。深く沈み込む必要はありません。お尻が後ろに突き出ないぐらいのところまでで十分です。

このムーンフラワーを少しやってから歩いたり走ったりすると、肩甲骨が動きやすく、また下肢も軽くなっていることを感じられるでしょう。ランナー、ウォーカーだけでなく、自転車にもいい運動です。肩こりに密接に関わる肩甲骨ですが、むしろうまく動かすことを覚えてしまえば、快適な毎日が始まります。
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2008.09.30 Tuesday 08:54 | ヨガとメタボリック | - | trackbacks(0)

五十肩

五十肩は肩甲骨をを覆っている筋肉群(ローテーターカフ)の弱体化から起こります。
歳を取るにしたがって、腕を上げ下げする動作が少なくなると、背中は筋肉量を維持するだけの運動量が得られず、徐々に筋萎縮が進行して少しの外力にも耐えられないほど筋が細くなってしまうことがあります。 
この状態に気づかずに、勢いよく腕を上げたとたんに、筋の微細断裂や、腱が過度に引き延ばされたりして方に痛みが走るのが五十肩の一つなのです。
肩甲骨は、他の筋と違い、腱が多いのが特徴です。腱は柔軟性に乏しいため、ただでさえ硬くなりやすい筋なのです。筋肉の水分は年と共に減少するため、背中の筋肉群は一段と硬くなっていきます。硬くなればなるほど、筋肉は肩甲骨の凹凸面と擦れ合いやすくなります。特に高齢で硬さが増した状態で、腕を上げて強く背中の筋肉を収縮すると、摩擦が起こり損傷が起こります。

加齢に伴う、背中の筋肉群の硬化は仕方ありません。
しかし、弱体化を防ぎ、強くすることは可能だと言えます。
肩より肘を高くして前腕を後ろに引く動作をすると、筋肉が使われます。これを繰り返していると、背中の筋肉は次第に発達して強化されます。そのほか、高いところに物をあげたり、物を背負ったりすることでも筋肉は使われますが、強化するほどの運動量にはなりません。

五十肩と言いますが、中高年だけでなく、若者の問題にもなりつつあります。
スポーツに無縁となっている最近の若者の背中は発達不全の傾向にあり、少々の外力にも耐えられず、肩を痛める時期が早まってきているのです。三十肩、なんて言葉が出てこなければいいのですが。。

ヨガでは肩甲骨、意識して動かしますね。
2008.09.30 Tuesday 08:37 | - | - | -

利き背筋があるのをご存知ですか?

背筋のアンバランスは骨盤を歪ませます。背筋にも利き背筋があります。それを補正することが、大切です。
腹這いになって、背中を上下させる背筋運動はよく行なわれていますが、背筋をツイストする運動はあまり行なわれていません。筋肉は素直です。高齢であっても運動量を増やせば効果が上がります。70歳でも80歳でもです。
2008.09.30 Tuesday 08:36 | シニア・ヨガ | - | -

膝を突っ張ったまま、約90キロの重量物を持ち上げた場合、背筋に働く筋力は

 腰はどのくらいの外力に耐えられるのでしょう。
膝を突っ張ったまま、約90キロの重量物を持ち上げた場合、背筋に働く筋力は?
約837KGになるそうです。(モリス 1961) 
膝を伸ばして物を持ち上げようとすると、なんと重量物の9倍の力が腰に及ぶのです。
Yoga Fit の安全のための7つのルールにある、膝は柔らかく、、、という項目の科学的根拠です。
従って、重いものを持ち上げるとき(ヨガにおける上半身も含む)は膝は「マイクロベンド」で、脚力で持ち上げるようにすれば、腰への負担が少なくなり、腰痛を防止することができます。最近の、背筋が弱い若者にも、膝を曲げるようにアドバイスは必要かもしれません。
2008.09.29 Monday 22:11 | シニア・ヨガ | - | -

お腹が出てくると、腰が反る、するとどうなる?

 肥満になると、まずお腹が前方に出てきます。すると、腰は必然的に反り気味になります。始めは前の方に突き出ようとするお腹を背筋群が後ろに引っ張ってお腹の突き出しを抑えようとしますが、背筋群が疲れてくると、後ろに引っ張る力がゆるみ、お腹の出っ張りは徐々におおきくなります(あぁぁぁぁ・・)

では、なぜお腹が出て腰が反り気味になると腰痛が起こるのでしょうか。それは、腰椎間の隙間が関係しています。お腹側の隙間は大きくなりますが、背中側の隙間は狭くなります。腰椎のお腹側に比べて、背中側には知覚神経が多く分布しています。そのため、腰椎自体の骨や、これらを伝える靭帯、脊柱規律筋にある多くの知覚神経が刺激されて腰部に痛みが生じるようになります。

お腹、出っ張ったら、ひっこめなくては。

2008.09.29 Monday 16:29 | ヨガとメタボリック | - | -