現代の難病「膠原病」の症状の緩和に向けたヨガ

できるところを探していく:今日できるところ(Just for Today) というヨガの考え方

難病といわれる病気と共に生きる方々は、ともすれば「お医者様だけが頼り」という心境になってしまうのだそうです。長く患っている方々は特に、お医者さんに言われたことを守ってしまう行動パターンが身についてしまっているのだそうです(*)。

そんな中、私のところでヨガを学んで下さった生徒さんはとても素敵なお医者様とのご縁があったおかげで、ヨガをやってみようかな、という気になれたとのことでした。その先生は「自分ができそうだと思うことはやってみなさい。そして具合が悪くなったら、受診しにきなさい。そのために私たちがいるのだから」と言って下さったとのことです。

ヨガでは人と比べない、無理をしない、評価しない、ということが大切とされます。比べない、というのは、今日の自分と昨日の自分も比べないことを意味します。今日の私でできそうなのはこれぐらい、、というところを探れるようになるのもヨガの練習の大切なひとつです。

そして、病気に邪魔されながら人生を実現しようと頑張っている人々を支えるのが医療の役割だとしたら、お医者様のできることは多大、そしてそれでも、いくばくかでもヨガができること、もあるのではと思うのです。

ストレスの緩和剤は処方してもらえない

膠原病につきまとうのが日常生活におけるストレスなのだそうです。それでも「ストレス緩和剤」「ストレス回避薬」は病院では処方してもらえません。膠原病自体が、何をしたから悪くなるというのではありません。検査結果が一人歩きしたり、病気が勝手に活発になったりするのだそうです。用心しすぎることがかえってストレスになることもあります。
ですから、毎日毎日をいかに生きていくか、に尽きるのだそうです。

実際、ヨガを始めてから体調が良くなりストレスが減った、という方が増えているのは事実であり、喜ばしいことです。 しかし、ヨガで病気の根本を治癒することは残念ながらできません。むしろ、ヨガを始めた方々に変化があるとすれば、これまで藁にもすがる想いでいろいろな治療法を探したり試したりしていたところから「人生に万能薬など存在しない」ということに気づくことかと思います。日々の出会いに感謝し、変わり続ける今という瞬間を大切に過ごしていこうという意欲こそが毎日を元気に暮らして行くための処方箋です。 そのためのヨガという軽い運動であり、深くゆっくりとした呼吸の智慧であり、そのためのリラックスなのです。

ヨガを通じてつながりたいという気持ち

私の生徒さんは「難病を抱えている人が求めているのは、もちろん病気を治して下さい、症状を楽にして下さいということもあります。でも、その病気が一生背負っていかなくてはならない病気であったとしたら、病気と共に生きる勇気をもって生きていけるような安心感をどこかに得たい、という気持ちもあります。あるいは、同じ病気を抱える人たちと励まし合って生きていきたい、という気持ちもあります。」とおっしゃっていました。
したくないのは、同じ病気を抱える人たちと、自分がどんなに辛いかを語り合いながらせっかく生まれて時間を過ごしていくことなのだそうです。

ヨガを始めた私の生徒さんは「自分だからわかる同じ病気の人の辛さ、そして目の前がぱっと明るくなった時の気持ちなどを共有し、励ませる人のことは励ましていけたら」という気持ちがあるとおっしゃっていました。

病気のこと以外でも、たとえば就職のことや仕事のことで患者さんが集まり話ができれば、そこからブレインストーミングが始まり、あんなものもある、こんなものもあるといっぱい出してもらい、しばらくするとこういう風にしましたと自分で決めていくひともいるんじゃないかとのことでした。人間の命は骨や筋肉、内臓だけでできているわけではない、もっと複雑系で調和がとれたものです。病気以外の生活でも支え合うことによって、生活全体の室があがっていくのだと思います。

(*本コラムでは、お医者さんの言うことを無視し無理をお勧めしているわけではありません)


彼女に連絡をとってみたいという方は、メディカルヨガのウェブサイトからご連絡をいただければと思います。
2011.02.01 Tuesday 14:45 | 膠原病とヨガ | - | -