高齢者の実態から見たシニア向けサービスが拡大しない理由

購読しているメールマガジンに、考えさせられる記事が載っていました。

お一人さまシニアが手頃な値段で集える高齢者向けヨガ・クラスが近所にあれば参加してみたい、させてみたい、とおっしゃってくださるシニアの方々、ご家族の方々が増えていっていただけると嬉しいです。そのためにも、高齢者でも安全に無理無く楽しめる「椅子や車いすを使ったヨガ」というものの存在を、伝えていけたらと思います。

お一人さまシニアビジネスに関する記事はこちら(記事の続き)
450万人にも上るおひとり様シニアの現状

あなたは昨日何人と会話しましたか?  1ヶ月間誰とも話さない生活を想像できるでしょうか。  ある調査によると、1人暮らし高齢者のうち、1ヶ月間誰とも話さない人は全体  の3割にも上るそうです。  現在、日本には1人暮らしの高齢者が450万人以上おり、孤独死など、社会的  問題として取り上げられることも多くなってきています。  高齢化に伴い、今後さらに1人暮らし高齢者は増加していくことが予想され、  2015年には562万人にも達する見込みです。  

■おひとり様シニア向けサポートサービス  

先日、京王線のホームで「シニアセキュリティサービス」と書いた大きな看板  広告を発見しました。 ニュースリリースによると、京王電鉄株式会社では、一部地域で展開していた 「シニア向け緊急通報・安否確認・話し放題の定額電話」サービスを、9月1日  より京王線沿線全域に拡大させるとのこと。これに伴って打ち出された広告  だった訳です。  本サービスでは全地域が対象ではありませんが、綜合警備保障株式会社(ALSOK)  と提携して緊急時駆けつけサービスまでオプションとして展開しています。  前述したように、1人暮らしの高齢者の中には他人に接する機会をあまり持た  ない方も多く、話し相手が欲しいというニーズは強いようです。また、例えば  日常的な買い物や、電球の交換など、身の回りのこまごまとしたことを手伝っ  てくれる人が欲しいというニーズもあります。  離れて暮らす家族側(高齢者の子供や孫)としても、親の生活が気にかかって  はいるものの仕事や家庭があるがゆえに自分自身で「連絡を取る時間がない」  「忙しくて会いに行けない」といった場合、かわりに親の面倒を見てくれる人  が欲しいというニーズはあるでしょう。 これらのニーズに応えるべくさまざまな事業者が参入しています。緊急通報装  置と緊急通報サービスを一体販売している事業者や、話し相手サービスを軸と  してリアルな身の回りサポートサービスにまで展開する事業者もありますし、  家事代行サービスや便利屋なども上記ニーズをカバーしています。  

■ニーズはあるのにサービスが拡大しないという現状  このように一人暮らし高齢者向けのサポートサービスには多くの事業者が参入  してはいますが、大きく展開できている事業者は現状少ないように思います。  なぜ高齢者(親)側にも、また離れて暮らす家族(子供)側にも大きなニーズが  あるのに、広く拡大できていないのでしょう。  

その理由は大きく3つあるのではと思われます。    

1.ニーズの大きさと切迫度  

身の回りの手伝いや話し相手などのサポートサービスに対するニーズはかたま  りとしては大きいと言えます。しかし、これらのニーズを分解すると、個々の  ニーズは小さく潜在的であり、実際には切迫度が低い場合が多いのかもしれま  せん。  例えば、安否確認などは食事の宅配サービスや郵便配達などの流れの中で解決  されてしまったり、話し相手が欲しいといったニーズに対しては専門のボラン  ティアが存在していたりと、そのサービス単体で事業として成り立たせること  が難しいのです。  

2.高齢者の捉え方の難しさ  

サポートサービスを最も必要としているのは高齢者(親)なのか、離れて暮らす家族(子)なのか。ここが大きな焦点になってきます。 多種多様な環境(経済レベル・健康状態など)にある高齢者は、個々のニーズも多様であり、直接アプローチしようにも1人暮らしであるということ以外、ま  とまりで捉える事が難しいです。 また、自身でこういったサービスに申し込むこと自体に抵抗を感じる方も多いと思われます。  

離れて暮らす家族(子)側にアプローチする方法はどうでしょうか。  子には「親が心配であり、サポートしたい」という気持ちがあります。一方で  親は「子供に世話をかけたくない」という思いがあります。この親の思いを念  頭に置いて、子にアプローチする場合でも、そのサービス自体に高齢者が何の  抵抗もなく利用できるような工夫が必要と思われます。  

3.価格帯  

既存サービスの料金設定は支給される年金などから比べると高額であると言え  ます。  行政サービスやNPOだと話は別ですが、例えば民間のお話サービスで月額2〜3  万円、家事代行サービスですと1回(2時間)1〜2万円程度かかる場合が多いようです。  
高齢者が必要なときに利用することができて、なおかつ生活費におさまる価格  帯で提供できるサービスが求められます。そのためには、労働集約的な本サービス領域をある程度仕組み化し、安価に提供するためのバックエンドを構築す  る必要があります。  
2009.09.19 Saturday 15:14 | シニア・ヨガ | comments(0) | trackbacks(0)

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