頭ごなしにいわないとは

怒りを感じたら、まず、自分が奪われたのはどんなニーズ(*前述参照)なのか、自分を観察し、かわいそうな自分に同情し、それでもなお、相手にリクエストしてみる。

あなたから____と言われると私は___と感じてしまうの。なぜなら、私が必要としているのは___だから。だからお願いします(Please) ____してくれませんか。ありがとう(Thank you)。

と、あたまを整理して、相手に伝えることができたら、誠実に自分の気持ちを伝えられる、というのがノンバイオレントコミュニケーションのエッセンスでした。

難しいことですが、これができないから私たちはついつい頭ごなしな言い方になってしまう、ということもわかります。子供への接し方、夫婦間での接し方。誠実であるとは、チャレンジです。
2012.01.30 Monday 11:25 | ノンバイオレントコミュニケーション | comments(0) | trackbacks(0)

ヨガのサチュア Satya(誠実であること)を考える

私たちは言葉をまず自分自身、そして一緒にいる人、そのあとに目の前のことについて使うべきなのに、往々にして、その順番が逆になっているからおかしくなってきます。

自分を観察してみることなければ、自分が発している言葉は実は相手のことではなく、自分のフィーリングとニーズを現したものだということは、理解できないままでしょう。なぜなら、言葉とは自分が理解できたものを表したものだからです。
2012.01.30 Monday 10:55 | ノンバイオレントコミュニケーション | comments(0) | trackbacks(0)

敵を作ることで自分を確認したい心理

 怒りはいつも「自分が正しい」に基づいています。自分が正しくて相手や周囲が間違っている、と思うから怒るのです。そして、怒りながら私たちは社会や相手が変わると思いこんでしまいますが、実際は社会も相手も決して変わることはないのです。皮肉なことですが、相手が変わると期待すればするほど、火に油を注ぐように怒りも倍増していきます。

 では、どうして相手に敵意を抱くのでしょうか。それは相手が自分のニーズを満たしていない、という判断するからです。私たちは独立しているという幻想を抱いています。でも実際、完全に独立している存在などなく、皆お互いに依存しているのです。依存している証拠に、ひとは相手に期待し、期待に応えてもらえないから(相手が自分の期待を満たさないから)怒りをぶつけるのです。

 仏教のお話ですが、お坊さんが修理したばかりのボートで川に乗り出しました。そうしたら、向こうからボートがやってきて衝突しました。お坊さんは激怒しましたが、除いてみたら、ボートには誰も乗っていませんでした。さあ、誰に怒りをぶつけたらいいのでしょう。相手に悪というラベルを貼っても仕方ないのです。

 このように、ひとが孤独になる最も簡単な方法は、誰かを敵にすることです。それは往々にして身近な人である場合もあります。自分のときすらあります。相手や自分が悪であるかどうかにかかわらず、相手を勝手に評価し、敵というイメージを持ってしまうのです。しかし相手も私たちと同じように何かを恐れ、恐がり、話していることに気づけるひとは少ないのです。 

人間とはなんと孤独な存在でしょうか。相手を傷つけない(アヒムサ:非暴力)話すことに努めながら、それに気づくこともヨガの学びといえそうです。


2012.01.30 Monday 10:24 | ノンバイオレントコミュニケーション | - | -

相手のサンタクロースになってあげる

 愛するパートナーとのコミュニケーションがつい暴力的になってしまう、という悩みは多いものです。
 パートナーと会話するときはサンタクロースになったつもりになってみましょう。相手が本当にほしがっているものを真剣に考えてみましょう。そして、相手が欲しいもので喜ばせてあげましょう。
 あなたのニーズはあなたへの神様からのギフトであるのと同様、相手のニーズは相手への神様からのギフトです。何も大金を積まなくとも、それがあれば幸せに暮らせるのだから、太っ腹になって、プレゼントしてあげましょう!誰しも批判の言葉には胸を開きたくないもの。だれしも心のこもったプレゼントには笑顔になるものです。

ヨガの教えの基本は、慈悲の心の日常での実践です。
2012.01.30 Monday 09:50 | ノンバイオレントコミュニケーション | - | -

自分に嘘をつかないとは

自分のこころに耳を傾けるとは、何かをしたいのか、本音はどうなのか、自分に耳を傾けるのに一つのアイデアをご紹介します。それは、アヒルさん指標 (Duck Index)です。 
自分が何かをするときに、何匹のアヒルが出てきて自分を誘ってくれるかどうかです。一匹から10匹で考えます。

相手に外出しようと言われたとき、今日の気分はアヒル2匹だったらいかない。かろうじてアヒル7匹以上だったことだけをやってみる。6匹以下のことは、正直に「私は今それはしたくないから、と断る」という感じです。

そうすることで「本当はいきたくなかったのに、あなたにつきあってついてきたのよ(不満)」ということを防ぐことができます。お互いに、本当のところはアヒル何匹なの?と聞きあえる関係を築けたら理想的ですね。
2012.01.30 Monday 09:44 | ノンバイオレントコミュニケーション | - | -

誠実であるには、自分への観察から始まる

 NVCはヨガのサチュア(嘘をつかない・真実を述べる・誠実であること)の実践とは何なのかを教えてくれます。
 私たちがいつも繰り返してしまう悪いくせのことを「サンスカーラ」といいます。
ノンバイオレントコミュニケーションを心がけることで、私たちはゲームの流れを変えるべく、新たな選択肢を与えてもらえるわけです。NVCとはある意味、精神敵なトレーニングなのです。 
その具体的な方法は、とてもヨガ的な取り組みです。
Step 1 観察を心がけ、善悪を判断しない(マインドフルネス)
Step 2 自分の感情に名前を付けてみる 
Step 3 自分のニーズ(*)を表現してみる 
Step 4 相手にリクエスト(お願い)をしてみる

そしてリクエストとは、相手にNoと言われたときの余地も残しておくことです。さもなければ、リクエストはただの命令になってしまいます。
ニーズについては過去のコラムもご覧下さい。
(*)
「愛情(がほしい)」「創造(したい)」「自由(でいたい)」「自我(を大切にしたい)」「参加(したい)」「防御(したい)」「くつろぎ(たい)」「理解(したいされたい)」「生存(したい)」
2012.01.30 Monday 09:28 | ノンバイオレントコミュニケーション | - | -

女性はニーズを隠し、男性は感情を隠す傾向

特に女性は要求を表現するのがはしたないという暗黙のルールのもとで育てられます。対して男性は感情を表現したら終わりだというような気持ちがあるようです。なので女性に「あなたは何を考えているかわからない(怒)!本当に私のことを愛しているの?!ちゃんと表現してよ!」などと問いつめられてしまうのです。

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ニーズを隠す例として一つのエピソードをご紹介します。
デートでドライブをしているとき、女性が「ねえ、喉乾かない?」と男性に聞きました。
男性はとても優しい口調でそして正直に「乾いていないよ、ハニー」と答えました。
女性はなぜだかとてもイラッとしたそうです。

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女性は自分は喉が渇いたよ、と言いたかったのですね。でも、そういう要求をストレートに表現したら、ずけずけしていると思われないかしら、ということでオブラートに包むように表現してしまったのです。「ねえ、私喉が渇いたから、ちょっと止まってくれない?お水買ってくるけど、あなたもいる?」と言えれば、男性も逆恨みされることがなかったでしょうし、女性もニーズが満たされたはずです。
2012.01.30 Monday 09:21 | ノンバイオレントコミュニケーション | - | -

ひとが当たり前にもっている要求(ニーズ)

人間には「愛情(がほしい)」「創造(したい)」「自由(でいたい)」「自我(を大切にしたい)」「参加(したい)」「防御(したい)」「くつろぎ(たい)」「理解(したいされたい)」「生存(したい)」という自然な要求があります。

腹が立ったとき、腹を立てていることは実は手段であり、自分のこころの奥にこの9つのどの要求があるのかを考えてみることは役に立ちそうです。

たとえば「どうして遅くなるって電話くれないの(怒)!」と言っているときは「私への愛情をちゃんと証明してほしい」「安心させてほしい(生存を確認したい)」「私が不安に思っている気持ちを理解してほしい」ということを言えないがために、怒りの言葉(感情の表現)を使って自己を表現しているのかもしれないのです。


2012.01.30 Monday 09:10 | ノンバイオレントコミュニケーション | - | -

ヨガとノンバイオレントコミュニケーション(NVC)

 今年2012年は、ヨガの中でもサチュア(真実を語ること)とノンバイオレントコミュニケーションについて考えていく年にしていきたいと考えています。

 Non Violent Communication とは「観察・感情・ニーズ・リクエストの4つの段階に分けて、 コミュニケーションで起こっている問題・ズレを整理していく手法です。 このプロセスを実行するときには、自分の感情に蓋をして判断・批判・分析・取引などするかわりに、自分自身の心と相手の心に耳を傾けて、今の感情(Feeling)・ニーズ(Needs)を明確にしていくことで、お互いの誤解や偏見を予防するのです。」

カテゴリ「ノンバイオレントコミュニケーション」では、学んだことを綴っていきたいと思います。


2012.01.30 Monday 09:04 | ノンバイオレントコミュニケーション | - | -