柔らかいからだ:ヨガがFSD(女性性機能障害)にできること

NHK福祉ネットワーク「キラキラ40」を観ました。身体的、生理的なFSD(女性性機能障害)についてでした。

性欲は生反応であるから、楽しかったと思えばまたと思うし、楽しくなかったと思えば心が離れていくのは当然である、というコメントにつくづく心と身体は連動しているという当たり前の事実を再認識させてくれるのが「性」の問題なのだと思いました。

スキンシップという努力は実は身体を近づけることで心を近づける努力、いわば「肉体的に情がわく工夫」なのだと思います。身体をさわりたいと思えば心の距離も狭まりますし、身体をさわりたくもない人への心は遠ざかっていくことが多いのではないでしょうか。

そして今、女性誌でも「柔らかいからだ」を作る特集が花盛りですが、やはり身体の柔らかいイメージ(関節の可動域という意味ではなく)は、受け入れてくれるという安心感を醸し出し、身体がガチガチというイメージは拒まれるのではないかという恐怖を相手に与えてしまうのかもしれません。ヨガでめざすものは関節の可動域の柔らかさではありません。身体を動かしながら、身体の中にスペースを生み出し、風通しを良くしていきながら心にもスペースを作っていく、そして全体的にその人を適度に柔らかくしていくのです。もちろん柔らかすぎてふにゃふにゃでもいけません。芯はあり、弾力のある柔らかさ、がヨガで目指す理想の心と身体です。でも、現代人は全般的に鎧をまといガチガチになっている人が多いので、まずは柔らかい心と身体作りを目指してヨガをはじめてみていただくのもいいのかな、と思います。今回の番組のターゲットは40代の女性たちですが、私もおばあさんになるまでヨガを続けていくのは、きっとずっと柔らかくいたいからなのかな、と思います。
2010.06.24 Thursday 20:36 | ヨガとFSD(女性性機能障害) | - | -